UWB(超広帯域無線)は、2000年代に高速通信規格として注目されながら、一度は主役の座を逃した技術です。しかし2019年以降、スマートフォンへの搭載、自動車のデジタルキー(盗難対策)、忘れ物タグへの採用を機に状況は一変。cm級の測距精度・暗号化測距によるセキュリティ・レーダー機能までを同一チップで実現できる本質的な強みが見直され、いま活用方法の再発見が進む「二度目の旬」を迎えた無線技術です。当社は市販のUWBモジュール(6〜9GHz帯)を使った位置センシングの開発をすでに進めており、次世代規格で広がる応用まで見据えたソリューションをご提供します。
流行の言葉ではなく、物理と規格に根ざした4つの強みが、UWB復活の理由です。
| 測位方式 | 典型精度 | 原理 |
|---|---|---|
| UWB | ±5〜10 cm | ToF(広帯域パルスの直接計測) |
| Bluetooth 6.0 Channel Sounding | ±0.5〜1 m | ToF(位相ベース) |
| BLE(RSSI) | ±1〜5 m | 受信信号強度 |
主な無線測位方式の典型精度の目安(公開情報に基づく概略値)。桁違いの精度がUWBの出発点です。
市販UWBモジュールの活用から、レーダー応用・次世代規格対応まで。目的に合わせて、以下からお選びください。
ToF×AoAによる位置推定(研究開発進行中)
実データで試作が動作中
市販の6〜9GHz帯UWBモジュールを使い、ToF測距×AoA到来角推定で位置を求める開発を進行中。試作GUIが実データで動作しており、カメラレス・GPSレスのロボット協調制御へ展開しています。
CIRレーダーによる非接触検知
準備中
UWBの反射波プロファイル(CIR)から、呼吸・心拍のような微小変位や人の存在を非接触で検知するレーダー応用です。車室内の置き去り検知(CPD)や見守りで注目される領域で、AI解析との組み合わせを検討しています。
STS暗号化測距によるキーレス
準備中
「近づけば開き、離れれば閉まる」を、距離を偽れない暗号化測距で実現するキーレスエントリーの領域です。自動車のデジタルキーからスマートロックの標準化まで、エコシステムの立ち上がりが進んでいます。
CIR×AI、そしてより高い周波数帯へ
準備中
CIRデータへのAI適用(人検知・行動認識・環境マッピング)と、将来のより高い周波数帯でのインパルスレーダー(サブcm分解能)への発展を見据えたテーマです。当社のミリ波・テラヘルツ技術と直結します。
次世代規格 IEEE 802.15.4ab の標準化が進み、UWBは測位専用の無線から、測位・通信・センシングを束ねる統合無線へと進化しつつあります。
※ デジタルキー(自動車)やスマートロックの業界標準は認証・対応製品の拡大が続いており、市場調査各社はUWB市場に年率15%を超える高い成長を予測しています(2026年時点の公開情報に基づく概況です)。