SoCレーダーを用いて、レドーム・エンブレム等の透過材(DUT)越しのアングルエラーやビームチルトなど、レーダー視点の実効的な特性を評価するシステムです。レーダーの生IQデータを自社開発ソフトウェアで処理する構成のため、合否判定にとどまらず、「なぜそうなるのか」の現象把握まで踏み込めます。
材料単体の誘電特性ではなく、実際のレーダーが透過材越しに受ける影響そのものを評価します。単一の合否指標に集約する前の、角度・距離・周波数に分解した特性が得られます。
システム構成の概念図(機器間の配線は省略)
レーダーの出力(検知結果)をそのまま使うのではなく、ADC直後の生IQデータを取得し、距離・速度・角度の信号処理を自社開発のDSPで行います(DSP=デジタル信号処理。FFTによる距離・速度の分解や、MUSIC等の到来方向推定といった数値処理を指します)。処理の全段が見えるため、Range-Angleマップや角度スペクトル、サブバンド(周波数分解)解析など中間データをすべて可視化でき、OK/NGの判定だけでなく「特定の角度でなぜアングルエラーが増えるのか」といった現象把握・原因切り分けまで踏み込めます。
評価事例(デモ)ではTI製SoCレーダーを使用していますが、生データを取得できるレーダーであれば、他社製レーダーでも同様のシステムを構築できます。お客様が実際に採用するレーダーに合わせた評価環境の構築をご相談ください。

電磁界シミュレーションなどの設計解析と連携し、実測と計算の突き合わせが可能です。実測で見えた角度依存の乱れを解析で再現し、原因(形状・材料・治具)を特定して設計へフィードバックする、という進め方ができます。透過材の設計段階の検証から、量産前の妥当性確認まで一貫して支援します。
事例として、右図は、PC上で動作する軽量な独自設計ツールによる「仮想レーダー試験」のシミュレーションと実測をつきあわせたグラフです。ここでは、DUTの透過モデルからアングルエラーや挿入減衰を計算し、実測カーブと直接重ねて設計との乖離を確認できます。(設計ツールの組み込みはオプション。設計と実測をすぐに突き合わせる仕様が可能です)
実測⇔設計解析の連携イメージ
仮想レーダー試験の例。独自設計ツールで計算したアングルエラー・挿入減衰(青:シミュレーション)を実測(赤)と重ね、設計との乖離を確認できます。
自社開発のGUIソフトウェアで、リアルタイムモニターから走査・解析・CSV/NPZエクスポートまでを一貫して行います。以下は解析事例(開発デモ例)です。ご要望に応じ様々な視点での解析が可能です。






※ 画面はシミュレーションモードによる表示例です。実測ではこのほか、アンテナ校正・位置校正、走査ステージ制御、CSV/NPZエクスポートなどの機能を使用します。
S/Wは当社内製のため、評価目的やレーダー構成に合わせて柔軟に対応できます。