電磁界シミュレータは高額なライセンスやGPUが必要で、ミリ波帯ではメッシュ数が膨大になり計算が回らないことすらあります。設計と解析の橋渡し(迅速な設計フィードバック)も実務上の大きな課題です。当社は、レーダーまわりの誘電体・簡単なアンテナ・伝送線路といった対象なら「ライトな解析で十分」という見極めのもと、PC・Webで動く軽量な独自設計ツールを構築。ツールの組み合わせや、ご要望に応じたカスタマイズで、設計の初期検討から実測との突き合わせまでを素早く回します。
以下はツール事例です。単体でのご提供のほか、ツールの組み合わせや、御社の設計フロー・評価目的に合わせてカスタマイズした独自ツール(S/W・Webアプリ)の構築・ご提供が可能です。一部の事例は、Web上でそのまま操作・解析できる形で公開していきます。
断面2Dに限定した差分法で、エッジ回折・回り込み・マルチパスなどの伝搬現象を軽く解析。デモでは、エンブレム形状(平板/R付き曲面/塗装付き)がレーダー受信面の定在波をどれだけ変えるかを可視化できます。
DUTの透過モデルを通った受信波面をレーダーのアレーアンテナ上に合成し、到来方向推定(デジタルビームフォーミング)まで含めて解くことで、アングルエラーや挿入減衰を「レーダーの観測量」として直接計算します。2D伝搬デモと同条件で比較できます。
塗装・複数樹脂・表面形状を実効媒質+転送行列法でモデル化し、周波数×角度×偏波の透過特性を高速に掃引・最適化します。デモでは単層+塗装付与の透過解析と最適厚み表示が試せます。
基材の誘電体に導電性フィラー(カーボン等)を混ぜたときの実効複素誘電率を混合則で見積もり、金属裏打ち単層吸収体の反射減衰RL(f)を計算。配合と厚みを振って、狙いの周波数に対する最適厚みも探索できます。
基板の断面を2D有限要素法で解き、特性インピーダンスZ₀・実効誘電率・電磁界分布を高精度に計算。目標Z₀からの線路幅自動探索、GCPW対応、日英切替。計算はすべてブラウザ内で完結します。
誘電体基材に印刷する導電パッチのサイズ配列を自動設計し、狙った角度へ電波を反射させるメタサーフェスを構成。散乱パターンでビームの飛ぶ方向を確認でき、サイズの種類を絞った場合(量子化)の影響も試せます。
フロントガラスの合わせ構造(ガラス/中間膜/ガラス)や赤外線カット用の金属膜を多層モデルで扱い、V2X・GNSS・ETCなど周波数帯ごとの透過損失を斜入射・偏波込みで計算。「IRカットガラス越しでは電波が通らない」「通信窓(膜の切り欠き)が必要」といった判断を数値で確かめられます。
アンテナをガラスに貼ると、誘電体装荷で共振周波数が下がり、空気中で設計したままでは同調がずれます。ガラスの誘電率・板厚・素子幅から共振ずれを見積もり、狙いの周波数に合わせ込むためのエレメント長の補正量を計算します。
パッチアンテナ等の初期設計や、開口分布・アレイ構成からの放射パターン計算。実測近傍界(電場可視化)からの遠方界変換とも連携できます。
「その距離、その速度で届くのか」を電力収支で見積もり。送信電力・アンテナ利得・周波数・距離から受信電力を計算し、方式・帯域・雑音指数から求めた受信感度と比較して、リンクマージンと到達距離の目安を表示します。
アレーアンテナの重み(振幅・位相)を書き換えるだけで、ビームの向き・集束・ヌル(人保護方向の抑圧)が変わることを体験。無線電力伝送などの「ソフトウェア定義」開発のイメージがつかめます。
やみくもに簡略化するのではなく、対象の物理を見極めて手法を選ぶことで、軽さと精度を両立します。
ツールはすべて当社内製のため、単なる汎用ソフトの販売ではなく、御社の目的に合わせた形で構築・提供できます。